西表石垣国立公園内にある竹富島の自然や伝統文化、芸能を紹介する施設です。竹富島の玄関口である東港の近くに位置し、島の生活や自然環境を実際に住む人々の言葉で楽しめます。入館料は無料なので、ぜひ島を散策する前の情報収集場所としてお立ち寄りください。
東パイザーシ御嶽にはこのような伝承が伝わっています。「昔々えらい神様から『人間の住む島を造ってこい』と命じられた清明という神様がいました。清明さまは広い海の中にあった「アガリパイザーシ」という小さな岩に降りて近くの石や砂、土を盛り上げて竹富島を造りました」鳥居も拝所もないのでほとんどの方は素通りしてしまいますが、「竹富島の始まりの場所」と言われる神を祀る大切な聖所です。
※御嶽の拝所は神聖な場所なので、立ち入らないようにしてください。
旧与那国家は日本最西端、最南端の竹富町で初めて国の重要文化財に指定されました。竹富島の重要伝統的建造物群保存地区の核となる家屋で「マイユヌンニャ」という屋号で呼ばれています。主屋は「フーヤ」と呼ばれ、約100年前に建てられたと見られます。隣には台所棟である「トーラ」が並んでおり、分棟型住宅となっています。重要文化財指定前の建物は老朽化が進んでいましたが、文化庁の解体修理保存事業によって再生されました。
「西塘御嶽」は県指定文化財で竹富島の偉人・西塘様の眠る御嶽です。西塘様は首里王府に25年間仕えた技師で、1519年首里の園比屋武御嶽の石門築造や首里城北面の城壁設計役などで活躍。1524年、竹富首里大屋子という頭職に任ぜられ八重山諸島の統治にあたりました。この御嶽は彼の屋敷跡であり、埋葬地でもあります。
国の登録有形文化財に指定されているなごみの塔です。かつては塔の上から集落に連絡事項を伝える、いわば放送台として使われていました。近年は島を一望できる展望台として観光名所になっていましたが、建造から60年以上が経ち、老朽化で安全確保が難しくなってきたため2016年から登り降りが禁止になっています。
竹富島のまちなみは沖縄で初めて、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。赤瓦の屋根、多彩な表情のシーサーたち、白砂の道、サンゴの石垣、色鮮やかな花々。そんな沖縄の原風景を目の当たりにできます。また島の朝は早く、住民は日の出前の薄暗いうちから白砂の道に箒目を入れて掃き清めます。何百年と変わることなく続いてきた朝の風景で、こうしたよき習慣が竹富島には数多く残っています。
国の重要無形民俗文化財に指定されており、種を蒔き、それが無事に育つことを祈願する竹富島最大の祭り「種子取祭(タナドゥイ)」。その奉納芸能の舞台となるのがこの世持御嶽です。種子取祭の時には島の神々がここにお集まりになり、島民が二日間にわたって踊りなどの芸能を奉納します。境内にはかつて村番所、いまでいう役所が置かれ、戦前までは竹富村役場もありました。
※御嶽の拝所は神聖な場所なので、立ち入らないようにしてください。
2005年に国の登録有形文化財に登録されている西桟橋。昭和30年代まで、サバニ(帆付きの刳り舟)に乗り、由布島で寝泊まりしながら西表島で米作りをするために、ここから出発していました。現在では桟橋としての役目を終え、夕日を眺望する名所として話題になっています。日中は桟橋をのんびり歩きながら青く透き通る海と心地よい海風を楽しみ、夕方には沈んでいく夕日が生み出す夕焼けを桟橋の上から楽しめます。