粟の収穫

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本日はちょっとした嬉しい出来事がありました。

星のや竹富島のスタッフが、

島の大先輩から指導を受けて育てていた粟を収穫しています。

 

竹富島にとって「粟」は重要な作物。

特に種子取祭は粟の播種儀礼の儀式でもあります。

〝観光の島”として一躍全国的に有名となった竹富島ですが、

その一方で、神事の供物として捧げる粟を育てる方々が少なくなり、

島内で危機感を募らせていた矢先のニュースでしたので、

この収穫は島にとって大変喜ばしいことといえるでしょう。

 

今回、星のや竹富島のスタッフにいくつかの質問をさせていただきました。

Q 粟の栽培を始めたきっかけは?

A ・何か島の為に出来ることはないか?と考えていた。

・島内で粟を育てる人も減っている中で将来的には星のやで作った粟で種子取祭での

奉納に活用出来るようなものが出来たら。

Q 粟を育てる中での苦労は?

・まずは、種まきの際にあまりの種の小ささに種まきをしていても何処にどの位、

蒔いたのかが分からなかった

・また、間引きの際も粟と粟の間隔が分からなく、結果、小ぶりなものになってしまった。

Q 今年、収穫した粟の活用は?

・星のや内で乾燥させてて脱穀する

・毎年、小中学校で行われているイーヤチ作りに参加させて作り方を習い、

可能ならお客様にも提供できたら嬉しい

・来年以降は栽培範囲を広げ、より多くの粟の収穫が出来たらと考えている。

 

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粟を栽培した星のや竹富島スタッフの皆さんと前本隆一さん

 

ご指導なさった前本隆一さんからもコメントをいただきました。

 星のやでの粟の出来は?何か一言?

・残念ながら豊作とは言えず、少し黒っぽいところが多い。本来なら収穫時期にはもっと金色になっている。

・来年以降も星のや竹富島さんにはぜひ続けてほしい。

・竹富島で収穫した「粟」で種子取祭を行ってほしいと願っている。

・私が年で作れなくなっても竹富の粟が後世まで残ってほしい。

 

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星のや竹富島のスタッフたちが考えて行動した小さな活動は、

竹富島の神事を継承していくうえでとても大きな力となるだろう。

とてもあたたかな気持ちにさせてくれたニュースでした。

(ta)