平成29年度 竹富島 種子取祭の日程
平成29年度 竹富島 種子取祭の日程
・ 9月9日 (つちのと ゐ) シチマツリ (節祭)
古代の正月といわれる。新しい季節を迎えたことを神々に祈り、
作物を育む大地と命の水(井戸)に感謝する神事。
古来より節祭から49日目の「つちのえね」の日を
祭日とする種子取祭に入るとされている。
本年は、10月28日が“つちのえね”の日にあたり、その日に種子を蒔く。
それより4日前の“きのえさる”の日から種子取祭の日程に入るとされている。
・ 9月27日 (旧暦8月8日) ユーンカイ (世迎い)
竹富島にニライカナイから訪れた神々によって、
種籾がもたらされる神事が行われる。
1. 10月24日 (きのえ さる)種子取祭初日
初日はトゥルッキと称し、祭の計画手配を行う。
玻座間、仲筋の両地区の長者(ホンジャー)の前で
無事に奉納芸能が尽くせるようにと祈願する
2. 10月25,26日,27日
種子取祭の諸準備。狂言、舞踊の稽古に充てる
3. 10月28日 (つちのえ ね)
神司はそれぞれの御嶽にてタナドゥイのウッカイ(ご案内)を行ったのち
公民館役員と合流して
玻座間御嶽、世持御嶽、清明御嶽、根原家などを廻り種子取祭の願いを行なう。
男生産人(18歳~69歳迄)は、
早朝から幕舎張りなどの奉納芸能の舞台を設営する。
出欠を取り、理由もなく出役しない者には過怠金を科す。
各家では種まき。主婦はイイヤチ(飯初)作り。
4. 10月29日 (つちのと うし)
ンガソージといって、前日に蒔かれた種子がしっかりと土につくように、
精進を尽くす日とされる。
家主がブママンガン・ブナルンガン(姉や叔母を神とすること)を招いて
イイヤチ戴みの儀式などもある。
また、この日はフクミといい芸能の稽古の総仕上げの日。
夜には公民館役員、石垣・沖縄・東京の各郷友会長などが
ブドゥイドゥン・キョンギンドゥンを訪ねて挨拶し激励する。
(午後6時頃、竹富公民館主催の種子取祭に関する講話がまちなみ館で開催)
5. 10月30日 (かのえ とら)
バルヒル願いの日、奉納芸能初日
● 早朝
彌勒奉安殿には公民館役員、有志、三郷友会長などが弥勒興しの祈願
玻座間御嶽では神司たちの祈願
その後、
両者は世持御嶽で合流し、バルヒルの願い、イバン取りの儀式がある。
場所を奉納芸能の舞台に移して、乾鯛の儀式が行われる。
● 仲筋村の主事宅へ参詣
● 世持御嶽へもどる
● 庭の芸能を奉納
棒術、太鼓、マミドー、ジッチュ、マサカイ、祝種子取、腕棒、
馬乗者の順で行われる。
● 玻座間村の舞台の奉納芸能が行われる。
その順序は、玻座間長者、弥勒、鍛冶工、組頭、世持、世曳狂言など。
曽我兄弟で初日の芸能は終了
● イバン(九年母)戴みの儀式がある
それから世乞い(ユークイ)が始まる。
ユークイは、種子取祭を統一した根原金殿をまつる根原屋から始まり、
その後三集落に別れてユークイが深夜まで行なわれる。
・東集落 宇根屋、與那国屋、内盛屋、顧問家、各家を回り最後は宇根屋。
・西集落 赤山屋、上盛屋、国吉屋、顧問家、公民館長家、
各家を回り最後は有田屋。
・仲筋村 島仲屋、生盛屋、各家を回り最後は顧問家。
● 未定(石垣への船の臨時便あり)
6.10月31日 (かのと う)
早朝、三集落のユークイの一団は、
根原屋で一つになってユークイ留めを行なう。
● 世持御嶽へ。イバン返上を行ないユークイは総て終了。
二日目のムイムイの願い。幸本フシンガーラの願い日とされ、
それを祝して仲筋村のシドゥリャニが奉納され、
前日同様の乾鯛の儀式が行われる。
その後、玻座間村西集落の主事宅へ参詣の儀式。
その後世持御嶽へもどる。
● 庭の奉納芸能(前日と同じ)がある。
● 仲筋村の舞台の奉納芸能が終日行なわれる。
別途奉納芸能演目がある。
仲筋村長者、弥勒、御主前狂言、種子蒔狂言、天人狂言などがあり、
最後は鬼捕りで奉納芸能は終了。
● 芸能の奉納はすべて終了
● 石垣行臨時船便あり。
種子取祭首尾方の御礼(世持御嶽、彌勒奉安殿)を行う。
7.11月1日 (みずのえ たつ)
男生産人は、早朝から幕舎片付け、経理係は祭の精算に取り組む。
● 午前 竹富公民館で公民館役員・有志と三郷友会幹部との懇談会。
● 午後 支払議会を開催し、種子取祭の日程は総て終了する。
8.11月2日 (みずのと み)
種子取祭物忌(タナドゥイムヌン)。現在は省略している。