・生活を楽しむ技術(音楽)・

どこでも唄がありました。いつでも唄を謡っていました。唄は労働とともにありました。西表島までお米を作りに行っていた農作業のとき、家を建てるための木を山から切り出すとき、島に材木を持って帰って実際の建築現場でも、力をあわせるための掛け声として、また、ほっとした休憩の間に、悲しいとき、うれしいとき、唄はかけがえのない宝物でした。
歌は労働の場面から始まり、生活や人生を楽しむときの讃歌となっていきます。
霧下(きるり)あよー

3月、4月のウルズンのいい季節に、霧がしんしんと下りてくる様。
霧は高い丘を辿ってくる。白い鳥は白い浜に寄り集まる。私たちは大座、三か座と座敷場に寄り集まる。収穫祝い、新築祝い、出産祝いなどの祝祭典のときにお酒を飲み交わしながら合唱される、最高にめでたい歌。

1 うるずんぬよー
したりよー(※くり返し)
霧下りや
したりよー(※)
嶽(たき)さどぅりどぅよー
したりよー(※)
霧下りる
【以下(※)省略】
2 若夏(ばがなち)ぬよー
霧下りる
岡(むる)さどぅりどぅよー
霧下りる
3 大鳥(うふどぅりゃ)ぬよー
寄合(ゆらい)や
島崎(しまざし)ーにどぅよ
ゆらりる
4 白鳥(しるどぅりゃ)ぬよ
寄合や
白濱(しるはま)にどぅよ
寄合る
5 吾等皆(ばやけーら)ぬよー
寄合や
座敷場(ざしきば)にどぅよー
寄(ゆ)らりる
6 興所皆(ゆすけーら)ぬよー
寄合や
四角座(ゆばなざ)にどぅ
寄らりる
7 だいぬ座法(ざふ)よー
前(まい)なし
瓶(びん)ぬ酒(さき)よー
前なし
8 一人(ひとぅりゃ)持(む)ちよー
持(む)ち持ちし
たぬぎゃ持ちよ
持ち持ちし
9 うふ座法(ざふ)どぅよー
願(にが)ゆる
うぬ果報(かふ)どぅよ
手摺(てぃず)りょうる

くばぬ葉ゆんた

3月若い衆などが寄り集まる宴会の席での余興の歌。
季節、天候、動物の様子を歌っている。自然の奏でる音や動物の鳴き声を真似て、雰囲気を出しながら歌う。

1 風(かじ)すびぬ夜(ゆる)や
くば葉ぬどぅ ふるふる すんどう
くば葉ぬどぅ ふるふる すんどう
2 太陽(てぃだ)ぬ入りさがり
ぴぴじゃぬどぅ めーめー すんどう
ぴぴじゃぬどぅ めーめー すんどう
3 春(はる)ぬ節(せつ)くりば
せみがぬどぅ ちょんちょん すんどう
せみがぬどぅ ちょんちょん すんどう
4 夏ぬ節くりば
せみがぬどぅ しゃんしゃん すんどう
せみがぬどぅ しゃんしゃん すんどう
5 雨(あみ)降りぬ夜(ゆる)や
あぶたぬどぅ がくがく すんどう
あぶたぬどぅ がくがく すんどう
6 夜(ゆ)まるする里(さとぅ)や
家(や)ぬ妻(とぅじ)ぬ
ゆんたく すんどう
家ぬ妻ぬ ゆんたく すんどう
7 大和(やまとぅ)船(ふに)出んじりばよ
女郎小(ずりぐわー)ぬどぅ 
泣(な)ちゅんてぃんどう
かなしがどぅ 
涙落(なだう)てぃてぃんどう

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